突然ですが皆さんは、駒彫りの様子をご覧になったことってありますか?
将棋駒の町天童では、実演しているお店や施設が色々あります。見て頂くのが一番手っ取り早い!んですけども、まずはどんな道具を使って彫っているのか?少しだけご紹介したいと思いまーす(`・ω・´)
道具の前にまずは「字母紙(じぼし)」から説明しようかな。
字母紙というのは、駒の書体が印刷されている紙のことです。書き駒は生地にぶっつけ本番で書いていきますが、彫り駒はこのように駒の書体が書かれた紙を切り取って糊で生地に貼り、その上から彫っていきます。
左から、まっさらの生地 → 字母紙を貼った生地 → 彫り終えた生地なんですが、
彫る際に必要な道具がお次。
「駒彫り台&クサビ」
字母紙を貼った駒生地を「駒彫り台」にはめ込み「クサビ」で固定します。
こんな感じで固定。
そしてこのテルテル坊主みたいなヤツ。
なんじゃこりゃですが、「うま」とか「まくら」とか呼ぶそうです。コマコの中ではテルテル坊主でしかないですけどね( ̄▽ ̄)この頭の丸い部分には布の塊(Tシャツとかを切って丸めたもの)がぎゅーぎゅーに入っている。表の布もなんでもよくって、これは沖縄土産の弁当風呂敷があったから活用しました。お好みですー。
布をめくるとこんな風になっている。
テルテル坊主胴体部分の「束(つか)」を机の縁に挟み「クサビ」を差し込みます。
机にはめ込んだ画像がなくて申し訳ないですが(;・∀・)テルテル坊主が動かないように固定する。
で、そもそも何故こんな変なものが必要なのかといいますと、駒を彫る時に腕や手が宙に浮いたままだと大変彫りにくいので、固定された「うま」に指を添えたり手を置いたりして、グラグラ動かないよう安定させながら駒を彫っていくんですね。
全ての駒彫り師たちが使っているかというとそうでもなさそうですが、個人的にはもはやテルテル坊主なしでは彫れないような気がします(;・∀・)サイズも調整しながら自分に合ったものを模索中。
そして説明するまでもなく一番大事な道具「印刀」です。稚山流は刃を長く出して使用します。
「印刀」「駒彫り台」「うま」これが駒彫り道具の三種の神器?!といったところでしょうかー( ̄▽ ̄)
でもやっぱり実演を見て頂くのが一番分かり易いですよね。ということで、実演場所をひとつご紹介。
道の駅天童温泉にある「もり~な天童」では、将棋駒後継者育成講座の修了生の方々が実演を行っております!お近くにお寄りの際は是非覗いてみてくださいね。